漫画家の山川直人さんから、「コーヒーもう一杯」第2巻を送っていただいた。このタイトルでピンときた人がいるかもしれないが、山川さんは、熱烈なボブ・ディラン・フリークだ。海賊版までそろえているとか。「コーヒーもう一杯」第2巻は、漫画雑誌「コミックビーム」に連載中のものをまとめたもの。もちろん第1巻もある。コーヒー好きで、喫茶店好きで、音楽好きな人にはぜったいおすすめです。あたたかく、ちょっとこわい山川さんの漫画を読んでいると、コーヒーの香りがしてきて、ディランや、トム・ウェイツ、古いジャズが聞こえてくる。寝しなに読むと心地よいのだが、真夜中なのにコーヒーを飲みたくなってしまうし、みょうに自分の記憶を呼び起こしてしまって、かえって目がさめてしまうのだ。そう、あのころ、喫茶店にたむろしては、与太話をしていたころのことが思い出される。あの、まったく無駄な時間、でもだからこそ貴重だった時間を。
授業をさぼって、というより、駅を降りてから学校へは向かわずに、まっすぐ喫茶店に向かった。教室では、まったく学ぶ気がなかったぼくだが、喫茶店で友人が薦める本やレコードは、すぐに探しにいった。そういえば、ニュートップスにいた宇田川さん(藤圭子似の美人!)、どうしているんだろう?