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2016年 08月 07日
先日、ビリケンギャラリー(http://www.billiken-shokai.co.jp/)に行って〈はちみつぱいトリビュート展 私のセンチメンタル通り 〉を見てきた。本秀康、森英二郎、田中六大、鈴木翁二、ヤギヤスオをはじめ、そうそうたるイラストレーターがそれぞれの「はちみつぱい」への思い入れを表現していて面白かった。
いちおう書いておくけれど、「はちみつぱい」は1970年代始めに結成されたロックバンド。メンバーは鈴木慶一(ボーカル、ギター、ピアノ)、渡辺勝(ボーカル、キーボード、ギター)(1972年9月脱退)、本多信介(ギター)、武川雅寛(ヴァイオリン)、和田博巳(ベース)、かしぶち哲郎(ドラムス)、駒沢裕城(ペダルスティール)(1972年9月加入)、岡田徹(キーボード)(1973年9月加入)、椎名和夫(ギター)(1974年秋頃加入)と現在のポップス界に大きな影響を与えた人たちばかりだ。 はっぴいえんどとともに日本語ロックの先駆者といわれているけれど、レコードは1973年に出たファーストアルバム『センチメンタル通り』しかなかったし、1974年11月20日の山野ホールでのコンサートを最後に解散してしまったので、当時はあまり知られていなかった。そうだ、このコンサートには駒沢さんが来なくて、ペダルスティールの上にウナギイヌのぬいぐるみが置かれていたっけ。鈴木慶一が最後に「さよならロックンロール少年、ロックンロール少女」とつぶやいたのが印象的だった。 ぼくは高校生になったばかりだった。なにしろ、はっぴいえんどだって当時は知られていなかったのだから、学校では、はちみつぱいなんて誰も知らなかった。 一般的に、はちみつぱいが評価されたのは、ずいぶんあとのことで、ムーンライダーズの前身バンドとして知られるようになったんだろう。結成45周年を記念して再結成したはちみつぱい、すごい人気なんだな。高価なチケットのライブはソールドアウトだったし、フェスに出演したり、また9月にライブが予定されている。ようやく時代が追いついたのか? かしぶち哲郎が亡くなってしまったのが残念、あのタイトなドラムと甘いボーカルは、はちみつぱいの魅力だったし、もちろんムーンライダーズの魅力でもあった。 中学生、高校生のころ、はっぴいえんどを知って夢中になったけれど、はちみつぱいは、もっと身近な感じがしていた。ムーンライダーズは、革新的なサウンドを作り続けたけれど、ぼくは、はちみつぱいのほうが好きだった。演奏に自由度が高いというのもいいし、メンバーそれぞれの個性がよく出ていると思う。再結成のライブが収められた『Re:Again Billboard Sessions 2016』を聴いたら、あの頃憧れていた、はちみつぱいの音がそのままでうれしかった。 ビリケンギャラリーに桑本正士の写真が展示されていて、写真といっしょに手描きの百軒店の地図があった。百軒店の地図といっても簡単なもので、ロック喫茶BYG、ラーメン屋喜楽、カレー屋ムルギー、ロック喫茶ブラックホーク、そしてロック酒場ギャルソンの場所だけが記されていた。ブラックホークとギャルソンはもうなくなってしまったな。ムルギーもときどきしか営業していないらしい。あのころはカレーが400円くらい。それでもぼくたちにとっては贅沢だったから、たまにしか行けなかった。 メ モのような地図を見ていたら、頭の中が、いっきに1970年代のあの頃に飛んでいってしまったようだ。 渋谷の道玄坂を上っていくと右手に百軒店アーチがある。坂をほんのちょっと行くと右には道頓堀劇場というストリップ、左には人気ラーメン店喜楽がある。ちなみに「百軒店」は「ひゃっけんだな」と読む。いまはギラギラした風俗店ばかり並んでいるが、ぼくが通っていたころは、もう少し落ち着いていた。ラブホはたくさんあったけれど。 1973年、高校生だったぼくは、音楽好きな友人に教えてもらって百軒店に通うようになった。どういうわけかBYGにはあまり行かなかったなあ。ブラックホークには、どきどき行っていた。ロック喫茶といっても新宿にあるような暗い、なんとなくクスリっぽい(笑)雰囲気ではなく、いってみれば音楽教室のようだった。ぼくが行くときは、英国トラッドフォークがかかっていた。うっかり友人と話をすると、お店の女の子が「お静かに」というボードを持ってやってくる。だから、ブラックホークに行くときは、楽しむ、というより勉強に行くような気持ちだった。 いちばん通ったのが、「ギャルソン」だった。以前にも書いたことがあるのだけど、ギャルソンには、はちみつぱいや、その周辺のミュージシャンがよくやってきた。吉田美奈子、あがた森魚もいたし、当時人気の俳優、小倉一郎が横のテーブルで演劇論を熱く語っていたこともあった。引っ込み思案のぼくがそんな“敷居の高い”店に自分から行くわけはなく、そういう情報にくわしい友人に連れてきてもらったわけだ。週に何回か渋谷のレコード屋をひやかして、夕方6時過ぎくらいに百軒店に向かった。 ギャルソンの隅っこのテーブルに座って、ミュージシャンたちの話を聞いていた。リンダ・ロンシュタットを初めて聴いたのもギャルソンだった。たぶん『Silver Threads And Golden Needles』というアルバムだったと思う。駒沢さんが持ってきたのだと思う。ジャクソン・ブラウン、トム・ウェイツを知ったのもギャルソンでだったんじゃないかな。 ギャルソンの店内でライブをやるときもあって、まぎれこんで聴かせてもらった。南佳孝が『国境の南』を歌ったとき、調子にのったぼくたちがアヤイヤーイと合いの手を入れて「うるさい!」と怒られたこともあった。目の前で駒沢さんのペダルスチールを聴いたり、本多信介のエイモス・ギャレットばりのギターに興奮したのを覚えている。 憧れのミュージシャンが実際に聴いている音楽を聴くことが出来る貴重な時間だったし、ときには話をすることも出来た。 ギャルソンには、プロのミュージシャンだけではなく、ミュージシャンを目指す若者や、役者、詩人やら小説家のたまごがたむろしていた。ぼくが音楽を再開するきっかけを作ってくれた末森英機さんとも知り合ったのもギャルソンだった。もっとも酔っ払ってばかりいた末森さんは覚えていないようだけれど。 チャーリーという青山学院の学生は、いつも新しいレコードを持ってきて、聴かせてくれた。ドノバンの曲を教えてくれたり、CS&Nも弾いてくれた。オープンチューニングというものがあることを初めて知った。チャーリーは、はちみつぱいの追っかけをやっていて、ほとんどのステージをカセットデンスケで録音をしていた。はちみつぱいと細野さんの共演を聴かせてもらったことがある。巨漢のチャーリーは、喜楽でいつも大盛りチャーハンを食べているらしかった。 チャーリーが数年前に亡くなったことを最近になって知った。 はちみつぱいトリビュート展「私のセンチメンタル通り」は好評につき8月14日(日)まで期間延長になったそうです。12時~19時 ※月曜休廊
by kyotakyotak
| 2016-08-07 16:35
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