一箱古本市、歩いて歩いて、４万歩！

　５月３日、４日の２日間は一箱古本市に行く。実行委員をやっているとも吉は、一足先に出かけていくが、 ぼくもちょっと後に家を出て、根津に向かう。

　例年よりも早いスタートだ。根津駅につくと、つつじ見物のおばさん軍団がいっしょになってしまう。
　駅のトイレに入ると、中から数人のおばさんたちが出てくる。
　自分が入るトイレを間違えたのかと思ったら、女性トイレを待ちきれない人たちが男性用トイレに来たらしい。

　ま、いいんだけど……。

　両日ともお天気もよくて、暑いくらい。
　店主の人や助っ人さんが熱中症になるのでは？　と心配になったほどだ。

　今年は「（あまり）買わないぞ！」と心に堅く誓っていたのだが、最初に行った猫町カフェで、興味のある写真集を発見。
　「時差ボケ東京」。
　撮影した村田賢比古さんは、「Kai-Wai 散策」というブログhttp://kai-wai.jp/をやっていて、その洒落た町歩きの写真が気に入っていたのだ。

　ところが、これは新刊本。店主さんが村田さんの知り合いということだった。
　
　いきなり誓いを破ってしまい（しかも買ったのは新刊本……）、
「まあ、いいか」
　とあとは気分に流されるままに本漁り。
　
　とも吉が助っ人や実行委員をやっていたりして、店主さんにも知り合いがけっこういる。
　本を買うのは好きなのだけれど、買っているところを知り合いに見られるのは、なんだかとても恥ずかしいものだ。
　ましてや、ちょっと知っている人の店で買うのは、自分のはだかをさらしているようで、なんだか心細いような気分になる。
　漫画家の山川直人さんが、喫茶店で店主に話しかけられると、その店から足が遠のくといっていたけれど、そんな感じかな？　いや、ちがうか……。
　
　３日は、山川直人さん、保光敏将さんと合流、４日はびるんさん、ぼぇさん、りさっぷさんと合流、谷根千を歩いて歩いて一日２万歩、２日で４万歩。歩いていると知り合いが声をかけてくれるのも楽しい。
　翌日はちゃんと血圧が下がっていた。やはり歩くのは効果があるらしい。健康にも良い一箱古本市でした。実行委員の方々、助っ人の方々、店主の方々、本当にありがとうございます。おかげで少し寿命が延びたかもしれない。

戦利品のリストです。勝ったのか、負けたのかわからないけど。
今回は、石川淳がやたらと目に飛び込んできた。

寄席紳士録　安藤鶴夫　角川文庫
狂風記　上　　石川淳　　集英社文庫
狂風記　下　　石川淳　　集英社文庫
夷齋小識　　　石川淳　　中央文庫
ゆう女始末／おまえの敵はおまえだ　石川淳　講談社文芸文庫
黄金伝説／雪のイヴ　石川淳　講談社文芸文庫
影／裸婦変相／喜寿童女　石川淳　講談社文芸文庫
アヴァンギャルド芸術　花田清輝　講談社文芸文庫
鞄の中身　吉行淳之介　講談社文芸文庫
どこか或る家　高橋たか子　講談社文芸文庫
　ぱらぱらとめくると「澄子さん！」という文が……。矢川澄子さんのことを思い出して購入。
河鍋暁斎戯画集　　　　　　岩波文庫
エルヴィスから始まった　片岡義男　ちくま文庫
　名著「ぼくはプレスリーが大好き」の文庫版。
星のカンタータ　三木卓　角川文庫
現代美術コテンパン　トム・ウルフ　晶文社
リベカの娘たち　映画のためのスクリプト　ディラン・トマス　晶文社
ブルーグラス　ボブ・アーティス　晶文社
　たけうま書房さん、お薦めの本でした。
石を置き、花を添える　川崎徹　講談社
　「あなたのような人に読んで欲しい」と訳の分からないセールストークに負けて。
奇想天外　１９７４年３月号
奇想天外　１９７４年２月号
　井上洋介さんの表紙！　あと１冊、あったらしい。残念！
HARRY RESER BANJO CRACKERJAX　ＣＤ　YAZOO
　４弦バンジョーの名手。もちろん、たけうま書房で。
番外
時差ボケ東京　村田賢比古　MYG
　ほかにも欲しい新刊本があったけれど……。

あと書肆紅屋さんに１冊、頂いた本があるのだけれど、これはまたの機会に書きます。いや、書けないか……。