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2015年 07月 01日
ジェームス・テイラーの新譜「Before This World」が届いた。日本盤ボーナストラック3曲入り、とアナログ盤。DVD付2枚組の米盤は発売が延期になったらしい。こちらには日本盤には収録されていないボーナストラックがあるという。
またJTの話か、といわれそうだけど。そういえば、ぼくのJT好きの話が広まって、ライブのときでもその話題になる。でもね、もちろんJTは好きですけれど、マニアックなわけではないんです。 JTを熱心に聴いていたのは、アップル盤のファースト、ワーナー盤の「Sweet Baby James」「Mud Slide Slim and the Blue Horizon」「One Man Dog」あたり。前にも書いたけれど、ギブソンJ-50というギターを使っていた頃の音が好きだった。 もちろんソングライターとしても好きだから、続くニューヨーク録音でシティサウンドを目指した「Walking Man」も好きでした。このアルバムはディヴィッド・スピノザというギタリストがプロデュースをしていて、アレンジがかっこいい。JTのサウンドにふさわしいかどうかは賛否両論なのだろうけれど、ぼくは愛聴しています。余談だけれど、小坂忠さんのアルバム「ほうろう」での「機関車」のアレンジは、「Walking Man」に収録されている「Let It All Fall Down」にかなり影響されていると思う。 1975年の多くの人がJTのベストだという「Gorilla」は名盤だし、つづく「In the Pocket」もスティービー・ワンダーとの共作もあって楽しかった。 ところがそれ以降のアルバムは、リリースされれば買ってはいたのだが、それほど熱心に聴いていなかった。再びセクションといっしょに作った「JT」とかあるのにな。1979年の「Flag」は、ニューウェイブの影響を受けたのか、曲調は変わらないけれど、サウンドがギスギスしているようで、苦手だった。世の中に乗り遅れまいと、あがいているようで痛々しく感じた。 その後「Dad Loves His Work」「That's Why I'm Here」「Never Die Young」「New Moon Shine」と、どのアルバムも悪いわけではなく、いい曲ばかりだし、ヒット曲もあった。 でも、初めて聴いたときの「ときめき」が感じられなくなっていた。JTだって年をとるし、ぼくだって年をとる。当たり前のことだった。2度目の来日には、ぼくは仕事が忙しいのを理由に行かなかった。仕事場では、ぼくが音楽をやっていたことは知られていなかったし、ぼくにとっても音楽は遠く離れたところに行ってしまっていた時期だったのだろう。 2002年になって「October Road」が出たとき、70年代初期のJTではないけれど、ぼくの思っていた懐かしいジェームスの音が帰ってきたな、と感じた。ところがそれ以降、新作が出なかった。カバーアルバムや、キャロル・キングとの「Live at the Troubadour」、ほとんど弾き語りで自分の歴史をたどった「One Man Band 」もあったから、アルバムを出していないわけではない。それぞれ楽しいアルバムだったし、キャロル・キングとの武道館のコンサートは、ぼくが行ったライブでもベストともいえる素晴らしいものだった。ちょっと縁遠くなっていたJTが帰ってきたと思えた。 でも、なにかひっかかるものがいつもあった。それは新曲がないこと。あれだけ素晴らしい曲を書いた人が、まったく新しい歌を歌わなくなった。もちろんライブでは有名な曲を聴きたいという気持ちはあるのだけど、まったく新曲を発表しないとなると心配になる。書けなくなったのか? 書けなくて苦しんでいるのだろうか? だから昨年フェイスブックで新しいアルバムの制作に入ったと発表になったとき、小躍りして喜んだ。新曲を書いているとあったからだ。 新作「Before This World」は、13年ぶりのオリジナル・アルバムになる。ライナーノーツの本人のコメントによると、やはり曲を書かない、書けないプレッシャーはあったようだった。「今書かなければ!」と決心して、ひとり、家族から離れて友人の家を借りてこもって作曲したという。 スピーカーから流れてきた音は、まさしくJTの音だった。13年ぶりということだったが、思い入れが強すぎるわけではなく、やさしく穏やかな音楽だ。ゲストもヨーヨー・マのチェロが入っていたり、スティングが歌っていたりするけれど、豪華さを売り物にしてはいない。基本は、JTの歌とギター。きっとギターをつま弾きながら、歌ったときにアレンジは完成しているんだろう。曲調はポップな曲調よりもカントリーやアイリッシュ風のものが多い。でも、サウンドはJT独特のものになっている。そう、いつもの音だ。これが10年前に出たアルバムといってもわからないかもしれない。でもけっして古くさいというわけではない。最初から懐かしい音楽といったらいいのか。じつに軽やかだけど、グルーブがある。ドラムはスティーブ・ガッド! 1曲目の「Today Today Today」のようなフィドルが入ったカントリー調の、単純に思える曲でもギターのアレンジや、コード進行が凝っていて、かっこいいなあ。さすがJTだと思う。それにしても声が若々しい。67歳とは思えないなあ。声だけじゃないな、どの曲を聴いても新鮮だ。音楽をする楽しさが素直に伝わってくる。 1970年代前半の繊細でヒリヒリするような音じゃないし、迷いながら新しい音を探している70年代後半、80年代の音ともちがう。自分のあるべき場所を見つけた音。自宅の納屋を改造したスタジオでリラックスして作った音。あこがれる音だ。もっともツアーで忙しいので、行く先々でオーダーダビングをしたらしい。 最近、ジョニ・ミッチェルの伝記で読んだのだが、JTは「Sweet Baby James」や「Mud Slide Slim and the Blue Horizon」が大ヒットしているときでもドラッグをやめることが出来なかったようだ。そういえばカーリー・サイモンと離婚したのもドラッグが原因だったと読んだことがある。あの美しい、楽しい音楽の影には、ドラッグを絶てない苦しみがあったのだなあ。
by kyotakyotak
| 2015-07-01 20:13
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