勝手に自分の「聴覚」に多大に影響を与えたレコードのアルバムカバーを投稿。 29枚目は小坂忠の『機関車』1971年リリース。シングル盤。
小坂忠を知ったのは、いつだったのか、よく覚えていない。ぼくはまだ中学生だった。ムッシュかまやつがやっていた深夜ラジオ(文化放送『セイ!ヤング』だったかな?)でガロのことを知って、マッシュルームレーベルから出ていたファーストアルバムを買った。
その流れで同じマッシュルームから「ありがとう」というアルバムを出している小坂忠を知ったのかもしれない。アルバムはすぐに買えないので試しにシングル盤を買ったんだろう。
加藤和彦が司会をしていた公開録音のラジオ番組でマッシュルームレーベルの小坂忠と成田賢が出演したのをおぼろげに覚えている。小坂忠は「機関車」をアコースティックギターを弾きながら歌った。ジェームス・テイラーみたいでかっこよかった。
もう、はっぴいえんどを知っていたから、細野さんが参加していることも知っていたはずだ。だから、すぐにアルバム「ありがとう」も買った。
中学三年生のとき、というより卒業してからだね、3月30日だったから。その日はぼくの誕生日だから、よく覚えている。友達二人を誘って、小坂忠のコンサートに行った。それが「もっともっと」というライブアルバムになっている。
たしか「からす」をサビのところで間違って、録り直しをした。申し訳なさそうに、もう一度やります、と言っていた。そうそう、思い出した。あの日、忠さんは歯痛でときどきほっぺたを押さえていたな。
いろいろ思い出してきた。このときはマッシュルームレーベルのガロ、成田賢がフロントアクトを務めた。ガロはレコードよりもコーラスのアレンジがクロスビー・スティルス・アンド・ナッシュみたいで好きだった。
プロデューサーのミッキー・カーチスのあいさつもあったな。レコードでも聴けるけれど、「どろんこ祭り」で鈴木茂のギターも聴けたし、ラストは細野さんと忠さんのデュエットだった。よかったなあ!
とりとめもなく思い出を書いてしまった。
2010年、忠さんは千駄木にあった「古書ほうろう」で歌ったことがある。そのとき、ぼくは長年気になっていたことを聞いてみた。以前、横浜の書店、有隣堂のCMソングが好きだったのだが、もしかしたら歌っているのは忠さんでは?
忠さんは「ああ、そんな覚えもあるなあ。多分、テープが残っているよ」と思い出してくれた。
その曲は「いっさつの本があれば」として先日復刻された「モーニング デラックス・エディション デラックスエディション」というアルバムに収録されている。
作曲が渋谷毅だったのを知って、びっくり!