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2025年 10月 21日
前回も戦争について書かれた『大日本いじめ帝国』(荻上チキ 栗原俊雄
著 中央公論新社)を紹介したけれど、今回も戦争についての絵本を紹 ことにした。子どものために書かれた絵本なのだけど、大人たち 読んでほしい。8月の終戦記念日から時間が経ってしまったけれ だけは、ぜひ紹介したかった。 『いま、日本は戦争をしている- (堀川理万子 絵と文 小峰書店)は太平洋戦争中、子どもたちが、どんな ことを感じ、なにを考えながら暮らしていたかを画家であり文筆 堀川理万子さんが当時子どもだった人たちに取材して、その記憶 して、証言をその当時の「子ども」が語っているように文章にし ページの絵本だ。 戦争を描いた子どものための本は、もちろんいままでもあったけれ 当時、同世代だった人の記憶が絵日記のように描かれていて、現 たちに「当時の子ども」の思いがリアルに伝わる絵本になってい もちろん、子どもだけじゃなく、大人たちにも届くはずだ。 東京大空襲、広島、長崎の原爆、沖縄地上戦、満州からの引き揚げ 理不尽な出来事が、時間をかけた丹念な取材によって、当時の子 どんな気持ちでそれを受け止めていたか、 の言葉として蘇っている。 北海道から沖縄まで、17人の「当時の子ども」に取材していて、 エピソードが書かれている。ひとつひとつのエピソードは悲しさ 伝えているのだけど、 ユーモラスでもある。 絵日記のようでもあって、暮らしの一コマ一コマを描いている。死 火傷を負った人、けっして悲惨な風景にも目を背けることなく描 いるが、堀川理万子さんの絵は美しい。見ているうちに映画やド いるような気持ちにもなるようだった。 文章は当時の子どもの言葉として再現していて、80歳後半から9 人が語っているとは思えない。この絵本を読む子どもたちにも、 子どもが語っているように感じられるだろう。 様々な種類の防空壕、そして防空壕でどのような態勢をとるかなど あって、初めて知しることも多かった。 戦争は、悲惨な光景が日常なのだ、と実感出来たのは、記録映画や 描いた映画などを見るのとは、また違うというか目に直接的に訴 なくて、じわじわと悲しみや辛さが心に染み込んでくるような感 だろう。 読みながら涙が出てくる。 空襲の火の粉が飛ぶ中を必死に逃げたり、原爆で吹き飛ばされたり いい姉が火傷を負い亡くなったり、腐りかけた死体を運ばされた 子どもがこんなひどい目に遭わなくてはならないのだろう、と怒 くる。 堀川さんがこの絵本をてがけたきっかけは、コロナ禍に公募展に出 堀川さんの絵はグランプリを取った。その副賞としてアートギャラ 個展をすることになって、それでは戦時中の記憶を取材して絵に 思った。パンフレットを作る話を編集者に話したところ、それな しましょうと提案されて、この絵本の企画が始まったそうだ。 そのグランプリを取った絵はとても印象に残っている。ある日、堀 公募展でグランプリを取ったことが新聞にのっていて、どんな絵 ギャラリーに行ってみた。この絵本に「のら犬と臨時ニュース」 とともに載っている絵がそれだった。おでん屋の前で少年が野良 いる絵だで、少年の犬への愛情が伝わる温かい絵だった。 堀川さんは、お父さんから大好きな犬の鼻をなめてジフテリアにな こと、国旗掲揚塔のロープを切ってしまった話、終戦後の食糧難 親戚に米をもらいに行った帰り、駅で寝入ってしまい、米を盗ら 話を子どものころ、繰り返し聞いていたという。なんども聴きた わかるなあ、ひどい話なんだけれどもユーモラスでもある。お話 面白いもの。 トークショーで苦労した話も聞くことが出来た。 堀川さんは編集者とともに北海道から沖縄まで取材に向かい、「戦 子どもだった」人に話を聞いてホテルに戻り、そのエピソードを 翌日、再び話をしてくれた人に絵を見てもらう。「どうも違うな いわれるとすぐに描きなおす。話をしているとだんだん記憶が鮮 くることもあるだろう。 堀川さんは徹夜をして、なんども描き直して絵を仕上げていったと 「戦争中の子ども」が納得がいくまで絵を直してた。 リアルティはだから生まれたんだろう。ディテイルをきちんと描 から、その場の景色だけでなく空気感も伝わってくる。 この誠実な取材によって、最初は語りたがらなかった人も心を開い 思い出を話すようになったのだと思う。本ができるのを楽しみに たちの中には、完成を待たずに亡くなった方たちもいる。あとが たちの名前が載っている。 戦争を語った17人の「戦争中の子ども」は、なによりも「今の子 にこの絵本を読んでほしいと思っているにちがいない。 戦争なんて、「遠い国のこと」だったり「日本が戦争をしていたの こと」と思っているかもしれないけれど、平和な暮らしを送って いまだからこそ、戦争が起きたら自分たちの暮らしがどのように しまうのかを知ってほしい。その思いから、いままで語らなかっ 伝えようと重たい口を開いた人もいる。 戦後80年、戦争が終わったとき20歳前だったぼくの両親は生き 100歳近くだものなあ。太平洋戦争を経験している人が少なく 当然のことだ。 ちょっと前だったら、政治家の長老たちは戦争の記憶を持っていた たとえば自民党の保守派で、ぼくとしては到底その政策に同意で たちでも「戦争だけは二度と起こしてはならない」と語ることが 「戦争の記憶」は、「戦争を絶対に起こしてはならない」と戒め なっていたようだ。 だが、その重しははずれてしまったようだ。戦争を知らない世代が 執り行うようになったせいか、いつのまにか「戦争は自分たちが ための道具であり、経済の手段」になってしまったようだ。歴史 ように書き換えようとしたり、徴兵制導入を匂わせたり、日本を に導こうとしている。 ![]() も戦争をしない国として踏みとどまるか岐路に立っている。 読み終えてから改めてこの絵本のタイトルのことを思った。 「いま、日本は戦争をしている」。おそろしいタイトルだなあ。
by kyotakyotak
| 2025-10-21 09:42
| 本
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