6月7日、ギャラリー無寸草でのトークショー、どうやら無事に終わりました。たくさんの方に来て頂いて、驚くやら、恐縮するやら、です。菅原克己さんのお知り合いの方々もたくさんいらっしゃって、うれしかったです。進行役を引き受けたものの、高田渡さんについても、菅原克己さんについても知識があるわけでもなく、冷や汗ものでした。
満員のお客さんの前で始まったトークショーでしたが、ふだんは寡黙な内田かずひろさん、山川直人さん、保光敏将さんが一生懸命話してくれて、どうにか格好がついたようです。進行役としては、もっと聞かなくてはいけないことがたくさんあったのですが、不慣れなものですみません。
最後に菅原克己全詩集の編集に関わり、高田渡さんとも親しかった野上龍彦さんに「高田渡ほど、詩を理解している人はいなかった」という締めの言葉をいただいたのも感激でした。
みなさん、本当にありがとうございます。
6月8日は、中川五郎さんのライブ。前日のトークショーが超満員だったことを言うと、五郎さん、ちょっとうらやましそうに「じゃあ、昨日、歌いにくればよかった」。でも、この日も満員。それをいうと、「でも超、じゃないもん」だと……。そんなことをいいながら始まったライブ。いや、さすが絶妙なステージでした。笑わせて、しんみりさせて、最後は叫んで……。アンコールには女優の南谷朝子さんもいっしょにミスター・ボージャングルを歌って2時間近くの熱演でした。
展示は残り1週間、14日はシバさんのライブがあります。
追記
高田渡さんというシンガーが、とても大きな存在だったことを今更ながらに感じています。大勢の人がそれぞれの思いを持って聴いたり、語ったりしています。ひとりひとりの渡さんがいるのだと思います。その思いを自分の表現にして作品にする人たちがいます。この展示もそのひとつ。描かれた作品は、高田渡さん、菅原克己さんを描くのと同時に、作者自身を表現しているものだと思います。そんなことは当たり前のことなのですが。
作品が、自分の思い描いた高田渡像と違うかもしれない。いや、自分以外の人間が高田渡を語ることさえ認められない人がいるのかもしれない。他人を認められない、それは悲しいことだし、高田渡さんもそんなことを望んでいないと思います。
それぞれが自分自身の表現をすればいい。音楽も絵もそのためにあるのですから。