新しい絵本が出ました。『カッチョマンがやってきた!』(徳間書店)です。主人公は、アクション・フィギュアで、相棒のタワシ犬とさまざまな事件を解決するために大活躍をするお話です(笑)。
編集部から本が送られてきたときに、一目惚れでした。絵がかわいらしいだけでなく、でディテールが細かく描かれていて、現実と夢の世界がいっしょになっているというか、子どもの時にフィギュア(ぼくの場合、GIジョーだったけど……)で遊んでいた感覚が蘇ってきました。
作者のミニ・グレイは英国サウス・ウェールズ生まれで、大学で美術、文学を学び卒業は、後劇場で舞台美術をしていたそうです。ロンドンで小学校の教師をして、作家デビュー。『カッチョマンがやってきた!』は2005年度ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞を受賞、ケイト・グリーナウェイ賞候補となり、2006年に「The Adventures of the Dish and the Spoon」で見事ケイト・グリーナウェイ賞に輝きました。
ところで原題は、「Traction Man is Here」。トラクションマンの翻訳が難しかった。トラクション=「引きつける」という意味を持って、子どもに親しみやすい名前は何だろうと考え込みました。商標登録の問題もあって、候補だった名前が使えなくなってしまったり、結局、何十の中から編集部の提案で「カッチョマン」になった次第。ぼくは「イカスマン」もいいなと思ったのですが……。
本屋さんにお寄りの際は、見て下さいね。
徳間書店のホームページ
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